「ミスゼロ子」で調剤ミスを防止薬剤師が安心して対人業務に集中
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かまくら薬局は、主に近隣にある民間病院の処方箋に応需しており、さまざまな疾患の患者が訪れる繁忙店である。従業員からは、監査を支援するシステムが必要との声が上がり、調剤ミス防止システム「ミスゼロ子」を導入、薬剤師が安心して対人業務に集中できるようになった。
ITを活用し、外来業務と在宅医療に注力
かまくら薬局は、一般社団法人ピー・シー・エスが運営する保険薬局の1つで、東京都東部と埼玉県に12の薬局を展開する東都ファーマシーグループの一員である。開局は2002年5月で、埼玉県三郷市の住宅地に立地する。利用者の大半は、近隣の民間病院で診療を受けている患者であり、疾患も年齢層も幅広い。処方箋応需枚数は約3,500枚/月、備蓄医薬品目数は約1,500品目、ジェネリック医薬品使用率は91~92%。運営スタッフは、薬剤師が常勤8人・非常勤3人、事務が非常勤3人、調剤補助が非常勤1人である。
「最近、スマホを使って処方箋の写真を事前に送ってもらう仕組みを導入し、待ち時間の短縮に取り組んでいます。特に小児の患者さんのご家族に好評です。
患者さんに安心して薬を服用していただくために必要な情報をきちんと提供することも重視しています。各薬剤師の得意分野を生かしながら、朝のミーティングや薬歴を用いて患者さんの情報を共有し、助け合っています」と同薬局管理薬剤師の髙木薫氏は話す。同店では、かかりつけ患者の獲得や、在宅医療にも力を入れている。 同薬局課長で薬剤師の中橋知美氏は、「かかりつけ薬剤師として、地域の慢性疾患の患者さんをしっかり支えたいと考えています。また、近隣の往診専門クリニックなどとも連携して、在宅医療にも積極的に取り組んでおり、現在は個人宅22軒に対応しています」と話す。
薬剤師の精神的負担を軽減時間も短縮
繁忙店であることもあり、かまくら薬局ではかねてから何らかの監査システムを導入してほしいとの声が上がっていた。そこで、専門情報誌や薬剤師仲間の評判などを参考に、いくつかの機器・システムを検討し、2022年9月に株式会社クカメディカルが提供する調剤ミス防止システム「ミスゼロ子」の導入を決めた。専用のハンディ端末で医薬品のバーコードを読み取り、処方箋入力情報と照合することで、調剤ミスを未然に防ぐシステムである。 「デモをお願いした際、すぐに訪問いただき紹介を受けました。場所を取らず使い方も簡単。薬品マスタの更新に薬局側の手間が少ないことも魅力で『ミスゼロ子』を選びました。会社の経営陣からはバーコード読み取りのひと手間を挟むことで患者さんの待ち時間が増えないかという心配の声もありましたが、実際には効率化が図れてスピードアップに貢献しています。『ミスゼロ子』を利用することで、監査にかける時間が短縮されました」(髙木氏) かまくら薬局では、ピッキングした医薬品を籠に入れ、監査を担当する薬剤師がハンディ端末を使って籠の中の医薬品のバーコードを読み取り照合している。「非薬剤師がピッキングすることもあるので、『ミスゼロ子』を利用することで安心感が得られます。実際に導入後、ヒヤリハットの件数も減りました。また、供給が不安定になっている医薬品が多く、メーカーの変更も頻繁にありますが、『ミスゼロ子』は処方入力の誤りも知らせてくれるので助かります」(中橋氏) 「ミスゼロ子」には多彩な機能があり、薬局の特性に合わせていろいろな使い方ができるが、かまくら薬局ではシンプルな使い方をしている。「薬の取り違いに対しての不安が減った分、処方薬の変更、併用薬の相互作用、患者さんの体調変化、服薬後フォローの必要性の有無など、薬剤師が大切にしなければならないことにより集中できるようになりました。今や『ミスゼロ子』なしでの業務は考えられません。精神的負担を軽減してくれて、本当に助かっています」と髙木氏は話す。