ミス発生の初発段階でチェックできる 調剤過誤防止システム「ミスゼロ子」


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 津山薬局 河辺店では、調剤過誤防止システム「ミスゼロ子」 を導入した。ミスが発生しやすいピッキング時にハンディ端末でバーコードを読み取る方法を採用した結果、ヒヤリハット、事例が激減し、薬剤師の負担が軽減されたことで、対人業務に注力できるようになった。

「安心・安全」と「顧客満足」を追求
津山薬局 河辺店は、岡山県の県北部と鳥取県に調剤薬局 15店舗(直営14、フランチャイズ1)を展開する津山調剤薬局グループ(本社:岡山県津山市)のひとつ。同店は同グループが整備した総合医療ビル「河辺クリニックモール」に入居、2020年 9月に開局した。立地する津山市は人口約10万人。古くからの城下町で、川を往来する高瀬舟でも知られる。
津山薬局 河辺店の近隣には大型ショッピングセンターがあり、 市内でも便利な場所だ。近くの総合病院やクリニックモールに入居した新設小児科など多数の医療機関の処方箋が持ち込まれている。処方箋応需枚数は約500枚/ 月で、毎月増加中、備蓄医薬品目数は 760品目、ジェネリック医薬品の使用率は81%。薬剤師2人、事務2人(いずれも常勤)で運営している。同グループには管理栄養士も3人在籍し、動画やホームページを活用した情報発信にも努めている。

「私たちが多く出店している岡山県北部は、昔から薬剤師が少ない地域で、人材の確保が悩みの種です。そのようななかでも、企業理念として、社員全員が『学ぶ・ 育てる』という気風を持ち、『進化・変化』し続けることで、『安心・安全』と『顧客満足』を追求していこうとしています」


同グループを率いる津山調剤薬局株式会社代表取締役で薬剤師の難波秀之氏はこう語る。

薬剤師の負担が軽減され、対人業務に注力
津山調剤薬局グループでは、「機械の力を活用しながら薬剤師の負担を少なくし、対人サービスの時間を確保していく」ことを目指している。この考えに基づいて実行したのが、ピッキングの安全性を高めるためのシステムの導入だった。ピッキング端末を用いたシステムについて、3社の製品を比較検討した結果、株式会社クカメディカルが提供している調剤過誤防止システム 「ミスゼロ子」が優れているという結論に至った。

「他製品との違いは、『ミスゼロ子』がGS1コードのデータベースをきちんと持っていることでした。このため、必要なヒート数とバラの数が正確に指示されます」(難波氏)
2016年の1店舗目(津山口薬局)を皮切りに順次導入を進め、 現在は直営14店舗の全てに「ミスゼロ子」が導入されている。
「ミスゼロ子」は各薬局の業務フローに合わせてさまざまな使い方ができるが、難波氏は間違いが発生しやすい場所、すなわちピッキングする場面でバーコードを照合することが、いちばん効果的だと言う。
津山調剤薬局グループの店舗での業務の流れを説明する。 レセコン入力が終わると、患者ごとに割り振られたバーコードと、 棚番、薬品名、数量を書いたピッキング指示書が印刷される。 ピッキング担当者はハンディ端末を使って、自分の名札に付いたバー コード、ピッキング指示書のバーコードを読み取った後、棚番に従って医薬品をピッキングし、医薬品に印刷されたバーコードを照合する。ピッキング指示書に表示される棚番は、作業動線を考慮して順序づけられているので動きに無駄がない。
難波氏の要望を踏まえた改良版のピッキング指示書を使用しており、この指示書により患者の選択ミスを防ぐことも可能だ。
「スタッフの多くが、『ミスゼロ子』なしではもう仕事ができないと言っています。また、別物間違いだけでなく、数量の間違いも激減し、薬剤師の負担が軽減され、対人業務に注力できるようになりました」と難波氏は話す。
同グループでは、山崎学術部長が中心となり、薬品のバーコー ド表示位置についての改善案を日本薬剤師会学術大会で提案している。

DI202206

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