店舗の特性に合わせて使用方法を変え「ミスゼロ子」を最大限に活用


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保原薬局本店様(福島県伊達市)

保原薬局本店をはじめとする保原薬局グループの各店舗では、クカメディカルが提供する調剤過誤防止ピッキングシステム「ミスゼロ子」を導入し、別物間違いをなくすことに成功した。店ごとに異なる業務フローに合わせた使い方で、システムとしての柔軟性を上手く活用している。

「ミスゼロ子」のハンディ端末はバーコードの認識力に優れており、調剤業務のスピード化を可能にしている

保原薬局本店は、(株)福島医療サービス(本社:福島県伊達市)が福島県北部地区に14店舗展開する調剤薬局の1つで、各店舗に薬剤師を応援派遣するほか、人材育成の場としての役割も担っている。処方箋応需数は1カ月あたり約3,000枚で、備蓄医薬品目数は約2,100品目。6~7割が近隣の医療機関からのものだが、大学病院や地域の基幹病院からの処方箋も多く、ほとんどの診療科の薬剤を扱っている。ジェネリック医薬品の調剤率は87%超。薬剤師8人、事務員5人が常勤する。

同店では、在宅医療のニーズにも積極的に応えている。近隣の調剤薬局では、薬剤師の人数の関係などから、在宅医療に対応できないところも少なくない。同店管理薬剤師の坂本有里枝氏は「県北地区をリードする薬局グループとして地域社会への貢献を大切にしており、在宅医療にも積極的に対応していく方針です。この姿勢が地域に浸透しており、ケアマネジャーさんを含め多職種の方々と協働しながら在宅医療保原薬局本店の管理薬剤師、に取り組んでいます」と語る。現在、個人宅は約30件引き受けているほか、特別養護老人ホームにおける医師の回診に同店の薬剤師が同行し、薬剤管理・服薬指導に当たっている。

保原薬局グループ各店は、健康サポート薬局としても認定されており、各店ごとに月1回、健康イベントを開催している。本店ではイベント開催時には、血糖値の無料測定も実施している。また同店では、多くの薬剤を処方されていたり、個人での服薬順守が困難な人を中心に、かかりつけ薬剤師としてサポートしている。「服薬指導では、親しみやすく、わかりやすい言葉で、語りかけるように心がけています」(坂本氏)

保原薬局グループでは、2017年12月の渡利店への導入を皮切りに、2018年3月には全店舗にクカメディカルの調剤過誤防止ピッキングシステム「ミスゼロ子」を導入した。以前は、別の調剤過誤防止システムを稼働させていたが、機械が扱いにくいことから、あまり成果につながっていなかったという。

「『ミスゼロ子』は、バーコードの読み込みスピードが速く、ハンディ端末も持ちやすくて使いやすいと感じています。また、以前のシステムでは、散剤、水剤、軟膏などには対応していなかったのですが、『ミスゼロ子』は全ての薬剤に対応しているので、大変助かっています」(坂本氏)

保原薬局グループの各店舗は、それぞれ立地条件や規模によって業務フローが異なっており、「ミスゼロ子」の使い方もそれに合わせて変えているという。本店では多くの診療科の処方箋を扱うため、全てのピッキングを終えて薬剤を並べてから、監査時にバーコードを読み込んでいる。一方、店舗によってはピッキング時にバーコードを読み込む方法をとっている。「店舗の特性に合わせて柔軟な使い方ができるのも、『ミスゼロ子』の優れているところです」(坂本氏)

また、ごくまれではあるが、なんらかの事情でバーコードを読み込んでいない薬剤があった場合、窓口にあるPC上に「未ピッキング一覧」として表示される運用になっているため、気づくことができる。

「『ミスゼロ子』のおかげで、別物間違いはゼロになりました。非常に安心感があります」と坂本氏。残る課題は、処方箋の入力間違いで、これがあるとせっかくのシステムも意味を持たない。

「そこで、入力ミスを防ぐための監査をしっかりやりましょうということになり、そこに焦点を当てた研修を実施しています。改善のポイントがどこにあるのかを明確にしてくれたという意味でも、『ミスゼロ子』の導入は大成功でした」と坂本氏は話す。

DI_201912

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